一人一年金の原則

看護師

65歳以上か否かで取り扱いが大きく異なる

公的年金には、一人一年金という原則があります。ただし、65歳以上になると併給ができるようになりますが、これは65歳以前に申請を行っているかがカギになります。たとえば、高校卒業後、18歳から25歳まで勤務し、厚生年金に加入しており、その後、うつ病を発症し、30歳から障害基礎年金を受給していた場合です。障害基礎年金は、障害状態にあれば引き続き65歳以降も支給されます。加えて、18歳から25歳まで加入していて厚生年金の保険料は、65歳以降に老齢厚生年金と障害基礎年金の併給という形で支給される仕組みです。一般的に65歳になると老齢年金の受給権が発生するため、障害年金の受給申請は、その前日つまり、65歳の誕生日の二日前には済ませておかなければなりません。障害年金は、請求する時が65歳未満か65歳以上かで大きく取り扱いが異なるので注意が必要です。加えて、老齢基礎年金の繰り上げ受給を行った場合は、その請求日をもって65歳に到達とみなされるので、特に障害年金を請求する可能性のある人はよく検討することが大事です。近年、高齢者のうつ病は増えています。認知症と誤認されやすく、本当はうつ病だったということもありますので、他人事と考えずに、年金制度に関しても念頭においておくことが重要です。判断に迷ったら社労士や年金事務所の職員に相談するようにします。
65歳未満で申請しておけば併給は可能ですが、65歳以上になると申請したくてもできなくなるケースが出てきます。まず、事後重症請求はできなくなります。基本的に、初診日の1年6か月後あるいは症状が固定した日が障害認定日です。その時点で障害等級に該当しないことが分かった場合、あるいはその時の障害の状態を証明できない場合は、65歳をすぎると障害年金の請求ができなくなります。うつ病でも事後重症請求を使えることはありますので、注意が必要です。また、3級からの額改定請求もできなくなります。障害年金の受給者であっても、65歳までに一度も2級以上に該当したことがない人は、障害基礎年金の受給権がないからです。そのため、65歳を過ぎてから、うつ病がさらに悪化し、障害の状態が重くなったとしても額改定請求をすることができません。そして、あわせて2級の併合改定も同様の理由で難しいです。65歳になり、うつ病以外の病気での障害が発生した場合、後発障害が単独で2級以上と認定されれば、併合改定できますが、後発障害が3級以下だった場合には、前後をあわせた併合改定ができない仕組みです。その他、過去に受給権が消滅した障害年金の再請求もできません。40代や50代でうつ病を発症するケースは最も多く、65歳を迎えるまでに完治していないというケースもよくあります。もし、老齢年金との併給を考えるのであれば、65歳までに申請を済ませておくことが大事です。

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